HImagination Gallery

徒然なるままに、思ったこと感じたこと考えたことを何とはなしに羅列していくものです。

楽しく学べるフロイト的心理構造


「要するにな? 超自我ってのが天使で、エスってのが悪魔なんだよ。で、そいつらの意見を聞いて最終的な判断を下すのが自我だ」
「天使と悪魔……というのは、漫画などであるコミカルを気取った葛藤の絵のことですか?」
「そんな悪意の籠った表現するヤツ初めて見たよ……。まあ、つまりそういうことだ。例えば目の前にナイフがあって、その隣でグースカ寝てるアホがいたとするだろ?」
「はあ。そんな想定、夢か物語でなければ有り得なさそうですが」
「良いんだよたとえ話なんだから。で、お前がナイフを手に取ったら、天使と悪魔が言うわけだ。天使は『ダメだよ! その危ない物を早く捨てて!』と制止し、悪魔曰く『お、そこに丁度良く刺せるヤツがいるぜ。ブスッとヤッちまえよ?』と意地悪に囁く」
「……私の預かり知らぬところで、そんなおつむの足りない会話が繰り広げられているとすれば、極めて遺憾ですね」
「……安心しろ、この会話どころか思想そのものにすら、特に科学的根拠はない」
「え、先生のおつむが弱いのではなく?」
「人が指摘しないでやったところを直接的に言いやがって!」
「それで先生、フロイトの考えに『根拠がない』というのはどういうことです?」
「……フロイトっつー爺さんの人生に何があったか知らねえが、根拠もなくズラズラと露悪的なことを並べてんだよ」
「大言壮語も真実味があればそれっぽくなる、と……。いやはや、傍迷惑極まりない筋金入りのマッドですね」
「そうだな。さて、話がずれたが、こいつらの意見を聞いて、最終的に『私はこうしよう』ってのを決めるのが自我だ。改めて言っとくが、これは俺らの全く意識できないところで行われている」
「ふむ」
「で、その自我の判断に従ってお前が動くってわけだ」
「なるほど……」
「ちなみにお前、刺したいヤツいるか?」
「そうですね――私は、先生やフロイトみたいなクソマッドを串刺しにしたいです」
「そうかい。俺は、お前みたいな経済人気取りの効率厨をメッタ刺ししてえよ」
「おや、珍しく気が合いますね?」
「ああ、忌々しいことにな――っと、チャイムか」
「次は英文学の授業なので、私はこれにて」
「おう、じゃあな似非エコノミスト
「ええ。また会いましょう、偽サイコロジストさん」